防災・減災を考える

被災した経験を知らない方々に情報を共有すること

持っていた方がいい物(被災時) その1

 東日本大災害の被災地にいた経験から、持っていて良かった物をご紹介します。

少しでも参考になればと思います。

 状況としては、大地震で、停電になって、断水し、都市ガスも止まることを想定しています。

 

1.水の確保

 水は、2種類です。飲料とトイレ用(水洗)ですね。

 地震等で水道が止まるのは、ポンプの電源がなくなるからです。特にマンションなど、ビルの方は貯水槽の水がなくなれば、水を汲んで、当該フロアまで運ばなければなりません。エレベーターも止まっていると思います。

 被災地ですぐに売り切れたのは、ポリバケツの大きな物で(80Lや100L)等。バケツも大切ですね。

 他にも、水漏れ等で、強制的に止めることもあります。

 

 飲料水は、ペットボトルで、1日一人2Lを目安にするといいでしょう。被災の時期にもよりますが、脱水症状にならないように。それから食事にも使います。カップ麺がたくさんあってもお湯が必要です。水道が復旧するまでは、大切に確保しておきましょう。

 今なら、ネットショップの箱買いで、5年、10年保存の水があるので、前みたいに1年で入れ替えする必要もないので、そんなに神経質にならなくてもいいでしょう。

 どこに保管するか。一番は屋外の物置、自家用車の中、母屋の中は3番目ですね。ひどい揺れで母屋が潰れそうな時は、中に保管していても意味がありません。

 

2.トイレ

 下水が大丈夫なら、水で流してやるだけです。

 長距離ドライブ用のトイレグッズは、自家用車にストックしておきましょう。それから折畳み式の便座や段ボール式もあります。見えない黒や青色のビニル袋をひっかけて、用を足して凝固剤を入れたり、消臭剤をいれたりします。

 水は貴重ですが、ペットボトルを使用した簡易ウオシュレットのような物が百均で買えます。 

 トイレは、着替え用やトイレ用テントと一緒に使います。トイレを我慢すると死に関わる場合がありますので、必須です。

 

 ちなみに、トイレットペーパーはストックしましょうと政府が発表しています。それは、東海地震があると、トイレットペーパーを生産している静岡あたりの工場がストップするからだそうです。

 何にでも使えるし、必ず使うものなので、多めにストックしておきましょう。 

 

3.食料品

 最近の保存食は5年~10年くらいの消費期限です。昔は乾パンをストックしていましたが、私の場合、必ずしゃっくりが止まらなくなるため、水が必要でした。

 今は、無洗米や、温めなくとも水を入れて時間がくれば食べられるご飯等もあります。ブロックタイプの高カロリー食、他にも色々出てますので、選択には困りません。

 お金に余裕のある方は、加熱剤の入った1食千円近くするものもありますが、加熱剤を使うと二酸化炭素がでるので、密閉空間ではなるべく使わない方がいいでしょう。

 アウトドア用品やキャンプ用品を持っている方々は、そんなに気にならないでしょう。

 停電になると、お店のレジも使えなくなります。冷蔵庫もです。明るいうちに売り切ることになるので、現金があれば、普通に買えますが、皆さんパニクりますので、全部すぐ無くなってしまいます。お酒やたばこは早い者勝ちですね。

 家の冷蔵庫は、ドアを開けなければ、停電しても、冷気で中身は結構持ちますので、開けっ放しにしないことです。

 2,3日すると、レストランや総菜屋さんが、食材があっても商売にならないので、炊き出しをしている事がありました。私の経験からするとほとんど無料で、状況が良くなったら、ぜひ食べに来てくださいという感じです。

 それから、ペットのいる方は、ペットの分の食糧も忘れず保管してください。流通が止まると一番入手困難になります。

 

4.カセットコンロ

 都市ガスが止まれば、煮炊きができなくなる方々も多いでしょう。

 そのためにも、カセットコンロを準備しているといいかもしれません。買ったまま保管します。日頃使っている人はそれでもいいです。用はさびないようにしておくこと。

 カセットは百円くらいなので、たくさんあった方がいいでしょうが、これも発砲スチロールの箱等に入れて、外気や湿気を遮断して保管するのがいいです。万が一のためには、カセットの穴あけも保管しておきます。穴をあけるときは、必ず屋外でやってください。

 プロパンガスの方々は、あまり不自由は感じないでしょう。

 

5.ライト

 最近はソーラーパネルを設置して災害に強い家として宣伝しているのを見ますが、屋根瓦が崩れたりしたのを見えてるので、壊れなければですよね。

 震災時は、ソーラーパネルがあっても、システム上電源がとれませんでした。今は、単独で電源が使えるようですが、真っ暗な町内で、一軒だけ明るいのもなんだかと思います。皆さんを招待するために導入している人はいないと思いますので。

 

 普段の生活をそのまま震災後も続けたいという気持ちはわかりますが、テレビを見れても、ローカルの震災情報だけ。いつも大き目の余震がくるので、DVDなんか見ている余裕はないですし、掃除機なんて使ってられないでしょう。

 

 我が家の場合は、家にいるより、外にいた方が安全でした。冬だったので、2階の寝室から1階に寝床を移して、そこで石油ストーブを使ってました。

 

 地震が頻発している時は、ロウソクは使用禁止ですね。倒れたら火事になるからです。一人ひとりが専用の照明を持つのが一番です。

 ということで、LEDの乾電池長持ちタイプが一番です。それも、単三電池式にしましょう。単一や単四など、バラバラにするより、乾電池を使うものは全部単三と決めてしまうのです。どうしても単一が必要な場合は、百均でアダプタが売ってますので、それを使いましょう。

 

 これを見て、百均のアルカリ乾電池をまとめ買いする人もいるかと思います。被災地近隣の百均からは、乾電池が売り切れとなりました。ためておいてもいいですが、懐中電灯やラジオ、テレビの中に入れっぱなしにしないようにしましょう。そうしないといつの間にか液漏れをして、いざという時に使えなくなります。

 

 スマホも充電できるハンドル式懐中電灯、ラジオ付き等ありますが、古いタイプだとスマホ(5V)が充電できなかったりしますので、今のうちに確認しておきましょう。

 ちなみに連絡手段は大切なので、充電環境がない場所で、スマホをテレビやラジオ、ライトの代用に使うのはやめた方がいいと思います。バッテリーがあっての通信手段ですから。地下鉄や地下街での停電に備えるなら、百均のグリップライトをバックに一つ入れておけば安心です。手回しライトだと両手を使いますが、グリップライトだと片手で発電しながら明かりを確保できます。懐中電灯並みにはなりませんが、乾電池がいらないし、安くて小さくて軽いことがメリットです。

 

つづく