防災・減災を考える

被災した経験を知らない方々に情報を共有すること

持っていた方がいい物(被災時) その2

 東日本大災害の被災地にいた経験から、持っていて良かった物をご紹介します。

少しでも参考になればと思います。

 状況としては、大地震で、停電になって、断水し、都市ガスも止まることを想定しています。

 

 

6.ポータブルテレビ、ラジオ

 電源長持ちのラジオは今のうちに確保しておきましょう。イヤホンジャックが付いているのがいいのですが、今は自転車に乗っている時は使えないように法律が変わりましたので、注意が必要です。

 ラジオがなんで必要か。それは、どこどこで、炊き出しをしているとか、給水車がいつどこにくるとか、どこの公園の水やトイレは使ってもいいとか、どこのガソリンスタンドは営業を開始するとか教えてくれるからです。一方通行の垂れ流し情報なので、聞き損じたらおしまいです。

 それから、もっとも重宝したのはポータブルテレビでした。充電・乾電池式で、デジタル放送が見れるやつです。この手の物は、災害が起きるとすぐになくなるので、確保しておくといいと思います。

 

7.自転車

 電動アシストでないもので、折畳み可能で軽い物、3段から5段ギアくらいで、パンクしないタイヤだとなおさらいいですね。正直、アスファルトの道路は壊れます。自動車が通れなくても人は通れるとか、それなら自転車が最強です。籠付きにしないと物は運べませんね。

 自家用車に入れて運搬するのも折畳み式の方が重宝します。空気入れを一緒に持ち歩くよりも、パンクしないタイヤがありすので、一番いいですね。

 自転車を使って、ガソリンの消費を抑えます。

 

8.ガソリン

 消防法で、2缶40Lまでなら保管できます。被災時は近県まで行って、2缶満タンにして帰ってくる方々もいました。近県では、停電もせず、断水にもならず、普通に営業していました。

 当時のガソリンスタンドは、停電するとポンプが停止してしまい、簡単に再起動できなくて、停電が解消されても営業できなかった所がたくさんありました。

 今は、ソーラーパネルを装備していて、災害時にも供給できる仕組みになっています。ただ、いつもそうですが、優先順位があって、消防や警察、自衛隊自治体に行き渡ってからになりますので、それまでどうするのか。乗らなければいいという人もいるかもしれませんが、大規模火災や強い地震が再度きたら安全な所に避難しなければならないし、近県に買い出しに行くことも必要になります。

 

 教訓としては、いつも満タンにしておくこと。ガソリンタンクを空にしていていい事などありません。

 ホームセンターで、20L缶を買って、そのままガソリンスタンドに行って、空気が入らないように満タンにしてもらって蓋をしめます。そして梱包材とともに、元の段ボール箱に入れて、倉庫の奥等に入れておくのがいいでしょうね。間違っても直射日光にさらさないようにしてください。

 一番の問題は缶の中の空気です。空気の湿気が缶を錆びつかせますが、空気がなければ、缶の膨張もなく呼吸させなくてもすみます。(空気抜きとか)

 

 それから、そんなにガソリンは持たないよ。という人もいるでしょう。少なくとも5年以上このように保管していて、ガソリンエンジン発電機と一緒に保管していましたが、普通に使えました。

 1か月しか持たないというのは、営業側の話であって、仮に、戦争とまでいかなくとも、外国の奥地になんらかの基地を作って、1か月しか持たないガソリンを、1か月ごとに補給するかと考えられますか。

 

 ガソリンエンジン発電機は、混合燃料より少し高いですが、燃料を混ぜたりする手間暇がいらないのでいいでしょう。価格は、4万円もしなかったです。多分当時は、屋台等の需要しかなかったからでしょうね。

 スマホのソーラー充電器もそうですが、満充電になるまでに、晴れの日の昼間だけの充電で3~5日かかりますとか、待ってられませんよね、無人島での生活ならしかたありませんが。

 

9.安全靴

 災害時の警察や消防の方々の靴ってどういう靴をはいているか知っていますか。

 長靴なんか、かえって危ないです。バラバラになった家等の上をあるくと釘が出ています。この釘の踏み抜き防止対策をした靴が普通にホームセンター等でも売っていますし、簡易的にインソールに入れられる物もあります。

 自分の家に行こうとしても、バラバラになっていたら、止められます。

 

10.ヘルメット

 上から瓦が落ちてくるから必要でしょうという方、半分正解です。ある程度余震が収まって、家の中に戻ったりする時に、上に何があるか分かりません。ガラスが飛び出ているかもしれません。ヘルメットは必須です。真っ暗で頭を打つこともあります。帽子では防げません。

 大きな揺れで、外に避難する時は、バックや座布団でもヘルメットの代わりとしては十分です。ちなみに雪が降る地域は、瓦ではなくトタン屋根が多いですが。

 ペットのいる方は、折畳み式のゲージを玄関近くに置いておくことも必要ですね。

 

11.その他

  被災地では、粉塵がありましたので、マスクは必須でした。それから、命の笛。もし生き埋めになっても、笛を吹いて居場所に知らせたりすることができます。

 その他、細かいことは、また別の機会に紹介いたします。